「A大臣の地震被災者に対する発言が『物議』を醸している」「E社の企業広告が男性差別的ではないかと『物議』を醸している」......。

このようにニュースでよく見かける「物議」という言葉。

いったいどのような意味があるのでしょうか?

「物議」の意味と読み方とは…「物議を醸す」とはどういうこと?
君の会議での会社批判が、上層部で物議を醸しているんだよ

「物議」の読み方と意味とは?

まずは言葉の読み方と意味の確認からしましょう。

「物議」の読み方は”ぶつぎ”。

”人々の間での議論”という意味を持つ言葉です。

「物議」(読み方:”ぶつぎ”)の意味
  • ”人々の間での議論”

「物議を醸す」の表現でよく用いられる

一般的には、「物議を醸す」(読み方:”ぶつぎ(を)かも(す)”)の表現でよく用いられますが、これは”人々の間での議論を引き起こす”や”人々の間で賛否両論の意見が出ている”という意味があります。

「物議を醸す」(読み方:”ぶつぎ(を)かも(す)”)の意味
  • ”人々の間での議論を引き起こす”
  • ”人々の間で賛否両論の意見が出ている”

例えば首相や大臣など政治家が何らかの発言をし、その発言に対する議論が起きた際に、新聞やテレビをはじめとする各種メディアは「〇×首相の発言が物議を醸している」と報道します。

このような報道がされた場合、基本的には「あぁ議論が起きているんだな」、あるいは「賛否両論の意見が出ているのだな」と思えばよいのです(ただ、どちらかというと「問題視されている」と同様に否定的な面、すなわちネガティブな面を強調して使用されていることが多いようです)。



「物議を醸す」に似た表現にはどのようなものがある?

ちなみに「物議を醸す」に似た表現には、「議論が湧き起こる」や「賛否が分かれている」、そしてネガティブな面を強調した「問題視されている」、「疑問の声が挙がっている」などがあります。

「物議を醸す」に似た表現
  • 「議論が湧き起こる」
  • 「賛否が分かれている」
  • 「問題視されている」
  • 「疑問の声が挙がっている」

「物議」を用いた具体的な文例

「物議」を用いた具体的な文例についても見てみましょう。

「物議」を用いた具体的な文例
  • A大臣の地震被災者に対する発言が「物議」を醸している。
  • 先週放送されたテレビ番組内での、野球解説者B氏のサッカー日本代表に対する発言が、一部サッカーファンの間で「物議」を醸している。
  • C氏が立ち上げた新党の公約が、実現可能性が低いのではないかとインターネット上で「物議」を醸している。
  • D新聞の1面コラムの内容がインターネット上で「物議」を醸している。
  • E社の企業広告が男性差別的ではないかと「物議」を醸している。
  • 「君の会議での会社批判が、上層部で『物議』を醸している」

このように用いられます。

繰り返しますが、どちらかというと「議論が湧き起こる」や「賛否が分かれている」というよりも、ネガティブな面を強調した「問題視されている」、「疑問の声が挙がっている」に近い意味で用いられているようですね。


いずれにせよ、「物議」という言葉は社会人の常識として意味を知っておきたい言葉です。


以上、「物議」の意味と使い方についての説明でした。参考になれば幸いです。

「物議」について深く知る参考リンク

※本記事は2017年10月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。


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