「社内で事前に『コンセンサス』作りをしておくことが重要だ」「X社の決算は、市場『コンセンサス』並みの水準で着地した」......。
このようにビジネス系の記事やビジネスシーンで見聞きする機会も多い「コンセンサス」という言葉。
なんだか少し難しい言葉のようですが、いったいどのような意味があるのでしょうか?
英単語 consensus に由来するカタカナ語「コンセンサス」
私たちがビジネスシーンでよく目にする「コンセンサス」は、英語の consensus を語源とする言葉。consensus には”意見の一致”や”総意”といった意味があります。
- ”意見の一致”、”総意”
大学受験レベルに相当する英単語なので、知っている人も多いかもしれません。
カタカナ語「コンセンサス」の意味とは?
そして本題となるカタカナ語の「コンセンサス」。
基本的に”合意”や”合意形成(に至る過程)”という意味で用いられます。
もう少し簡単な表現で考えると”同意”あたりになるでしょう。
いずれにせよ、(議論などを通じて)利害関係者の意見の一致、共通認識の形成を図ることを「コンセンサス」と呼ぶわけです。
- ”合意”
- ”合意形成(に至る過程)”
- ”同意”
政治関連の記事など、文脈によっては、”事前調整”や”根回し”といった意味合いが強くなることもあります。
また、株式市場や為替市場に関する記事では、”アナリストによる予想の平均”という意味で用いられます。
- ”(株式市場や為替市場における)アナリストによる予想の平均”
基本的な使い方
基本的には次のような使い方をします。
- コンセンサスを得る(得られない)
- コンセンサスを図る(図れない)
- コンセンサスをとる
- コンセンサス作りをする
具体的な使い方(文例)
具体的な文例で確認しましょう。
- 商品配送料金の変更について顧客と意見交換をしてきたが、 「コンセンサス」を得ることは難しかった。
- 能力型賃金体系を導入する際には、社内で事前に「コンセンサス」作りをしておくことが重要だ。
- 与党と連立政権を組む〇×党の代表は、政府が検討している消費税の増税について「我々と与党がそれなりに『コンセンサス』を図っていくことが大事だ」と述べた 。
- アメリカの中央銀行であるFRB(米連邦準備制度理事会)が、追加利上げを実施することは、市場の「コンセンサス」として折込済みである。
- アメリカの新規失業保険申請件数の予想「コンセンサス」は24万件となっている。
- X社の決算は、営業利益は約900億円で前期比約20%増益、会社計画850億円を上回り、市場「コンセンサス」並みの水準で着地した。
このように用いられます。
同義語・類義語
同義語・類義語にはどのような言葉があるでしょうか?
「コンセンサス」に似た言葉には、「合意」や「合意形成」、「同意」、「意見の一致」、「事前調整」、「根回し」などといった言葉があります。
- 「合意」
- 「合意形成」
- 「同意」
- 「意見の一致」
- 「事前調整」
- 「根回し」
言うまでもなくビジネスの世界では合意形成は大事なこと。
「コンセンサス」という言葉はビジネスシーンでもよく用いられる言葉なので、意味を理解しておきたいところです。
以上、「コンセンサス」の意味と使い方についての説明でした。みなさんの参考になれば幸いです。
※本記事は2017年10月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。