「就活面接では、採用担当者は学生の『ポテンシャル』を見ている」「30代以上の転職では、転職志望者の『ポテンシャル』ではなく、これまでの経験や実績が重視される」......。
このようにビジネス系の記事をはじめ、様々なシチュエーションで見聞きする「ポテンシャル」という言葉。
いったいどのような意味があるのでしょうか?
英単語 potential が語源のカタカナ語「ポテンシャル」
私たちが様々なシチュエーションで見聞きする「ポテンシャル」は、英語の potential を語源とする言葉です。
英単語 potential は大学受験レベルに相当する英単語なので、知っている人も多いでしょう。
英単語 potential は、形容詞や名詞として使われ、以下のような意味があります。
- ”潜在的な”、”可能性のある”
- ”潜在的な力”、”可能性”
カタカナ語「ポテンシャル」の意味とは?
日本語化した「ポテンシャル」は、「『ポテンシャル』がある(が高い、を持つ)」のように使用され、主に”(人やモノの)潜在能力”や”(人やモノの)可能性”といった意味を持つ名詞として用いられます。
- ”(人やモノの)潜在能力”
- ”(人やモノの)可能性”
- 「ポテンシャルがある」
- 「ポテンシャルが高い」
- 「ポテンシャルを持つ」
簡単に言えば、「成長の余地」のこと。
「成長の余地」を表す日本語には、「伸びしろ」という言葉がありますが、この「伸びしろ」とほぼ同義で用いられるケースがほとんどです。
「ポテンシャル」の具体的な使い方(文例)
具体的な文例で確認しましょう。
- 主力選手がごっそりと抜けた新チームだが、優勝を狙うだけの「ポテンシャル」は十分にある。
- 今季の成績のみならず、「ポテンシャル」が球団に評価されたA選手は、年俸がついに1億円の大台を突破した。
- 今年B高校の陸上部に入部した3人は、いずれも陸上未経験者ながらも身体能力が極めて高く、「ポテンシャル」は申し分ない。
- 就活面接では、採用担当者は学生の「ポテンシャル」を見ている。
- 30代以上の転職では、転職志望者の「ポテンシャル」ではなく、これまでの経験や実績が重視される。
- 視聴率低迷にあえぐ新番組に対し、Cテレビの社長は「『ポテンシャル』を感じている」と擁護し、今後に期待を示した。
- 今度ローンチした新サービスは、ビジネス面において限りない「ポテンシャル」を秘めている。
このように用いられます。
”潜在能力”や”可能性”といった言葉に言い換えても、意味が通じますね。
自己評価では「ポテンシャル」を使わない
余談ですが、大学入試における自己推薦の文例や、就職活動あるいは転職活動における志望動機の文例では、ごくまれに以下のような文を見かけることがあります。
- 私自身には、相当な「ポテンシャル」があると思います。
- 私が持つ「ポテンシャル」をいかしていきたいと考えています。
自己アピールしたい気持ちはわかりますが、志願者に「ポテンシャル」があるのか(あるいは高いのか、持っているのか)」どうかは、あくまで試験官側が判断するものです。
ですから、自分で「私には『ポテンシャル』がある」とは書かない(もしくは言わない)ようにしましょう。
「俺はまだ本気を出していないだけ」と言うのと同じことになってしまい、不合格の可能性が高まります。
「ポテンシャル」の同義語・類義語
同義語・類義語についても考えてみましょう。
「ポテンシャル」に似た言葉には、「潜在能力」や「可能性」、「成長の余地」、「伸びしろ」などといった言葉があります。
- 「潜在能力」
- 「可能性」
- 「成長の余地」
- 「伸びしろ」
いずれにせよ、「ポテンシャル」という言葉はビジネス系の記事をはじめ、様々なシチュエーションでよく用いられる言葉なので、社会人の教養として意味を知っておきたいところです。
以上、「ポテンシャル」の意味と使い方についての説明でした。みなさんの参考になれば幸いです。
- ポテンシャル
(Wiktionary) - ポテンシャル
(Wikipedia) - 「この人はポテンシャルが高い」「ポテンシャルが高い車」などの使い方は大変違和感があります
(Yahoo! 知恵袋)
※本記事は2017年3月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。
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