「会議は長時間の議論が続いたため、『暫時』休憩とすることになった」「県が今回組んだ予算は、主に台風の被害の大きかった地域の『暫時』的な支援策に用いられる予定だ」......。

このようにややお堅いシチュエーションで見聞きすることが多い「暫時」という言葉。

いったいどのような意味や使い方があるのでしょうか?

「「暫時休憩をとる」に「暫時的」…「暫時」の意味と使い方とは?
ぜ……いや、ざ、暫時?

「暫時」の読み方と意味とは?

まずは言葉の読み方と意味の確認から。

「暫時」の読み方は”ざんじ”。

「暫時」には、”しばらくの間”、”一時的に”という意味があります。

「暫時」(読み方:”ざんじ”)の意味
  • ”しばらくの間”
  • ”一時的に”

ややお堅いシチュエーションで見聞きすることが多い言葉です。



「暫時」は「暫」の字がポイント

ちなみに「暫」の字に送りがなをふると、「暫く」で”しばら(く)”、「暫し」で”しば(し)”と読みます。

また、「暫」の字を用いた他の熟語には、”確定するまでの一時的な、とりあえずの決定”という意味を持つ「暫定」(読み方:”ざんてい”)があります。

というわけで、「暫時」は「暫」の字がポイントです。

(※ 余談ですが、俳句で有名な松尾芭蕉は、「暫時(しばらく)は滝に籠(こも)るや夏(げ)の初め」という句を詠んでいます。そのため、「暫時」を”しばらく”と読むこともあります。)

「漸次」と混同しやすい「暫時」

時々、「暫時」を”ざんじ”ではなく、”ぜんじ”と間違えて読んでしまったり、意味を間違えて用いている人がいます。

これは、「暫時」と似た言葉である「漸次」と混同しているためでしょう。

「暫時」と「漸次」の違い
  • 「暫時」(読み方:”ざんじ”)=”しばらくの間”、”一時的に”
  • 「漸次」(読み方:”ぜんじ”)=”だんだんと”、”徐々に”

このように「暫時」と「漸次」は、全く別の読み方、意味を持つ言葉です。

繰り返しますが、「暫時」は「暫」の字がポイントになります。

「暫時」を用いた具体的な文例

具体的な文例で確認しましょう。

頭の中で、「暫時」を”しばらくの間”、”一時的に”と読み替えてみてください。

「暫時」を用いた具体的な文例
  • A国軍の攻撃はクリスマスを祝うために「暫時」中断するのではないかと、あらかじめ予測されていた。
  • B国で起きた政治的な混乱は、海外投資家が「暫時」B国市場から資金を引き上げるという事態を招いた。
  • 関係部署との兼ね合いもあるため、「暫時」調整を行う必要がある。
  • 事態の成り行きを「暫時」見守っていきたいと考えている。
  • 会議は長時間の議論が続いたため、「暫時」休憩とすることになった。
  • 県が今回組んだ予算は、主に台風の被害の大きかった地域の「暫時」的な支援策に用いられる予定だ。

このように用いられます。

文例からもわかるように、一般的にはあまり用いられず、ややお堅いシチュエーションで好んで用いられる言葉です。

「暫時」の同義語・類義語

同義語・類義語についても考えてみましょう。

「暫時」に似た言葉には、意味でも紹介した「しばらくの間」や「一時的に」、それから「少しの間」などといった言葉があります。

「暫時」の同義語・類義語
  • 「しばらくの間」
  • 「一時的に」
  • 「少しの間」

状況によっては、これらの言葉に言い換えたほうがよいケースもあります。


いずれにせよ「暫時」という言葉は、社会人の教養として意味を知っておきたいところです。

くれぐれも「漸次」と間違えないようにしてくださいね!


以上、「暫時」の意味と使い方についての説明でした。みなさんの参考になれば幸いです。

※本記事は2017年3月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。


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