「『高齢者』の医療費負担が年々重くなっている」「『高齢者』は冬の長風呂にご注意」......。

このように私たちが普段なにげなく使用している「高齢者」という言葉。

でも、いったい何歳からが「高齢者」になるのでしょうか?

ここでは、「高齢者」の定義(意味)について考えてみたいと思います。

いったい何歳からなの?「高齢者」の定義(意味)とは?
ぼ、僕は高齢者になれるのでしょうか……

現状における「高齢者」の定義は”65歳以上の人”

まずは、「高齢者」という言葉の辞書的な定義(意味)の確認からしましょう。

辞書として定評のある『明鏡国語辞典』(大修館書店)では、「高齢者」を”一般に、65歳以上の人をさす”と定義しています。

また他の多くの辞書も、「高齢者」あるいは「高齢」に関する項目では、”65歳以上”であると定義しています。

「高齢者」(読み方:”こうれいしゃ”)の辞書的な定義(意味)
  • ”65歳以上”

では、なぜ60歳以上や70歳以上ではなく、”65歳以上”が「高齢者」と呼ばれるのでしょうか。



「高齢者社会」=”65歳以上の人口比率が7%を超えた社会”

なぜ”65歳以上”が「高齢者」と呼ばれるのかについては諸説あります。

そのうちのひとつが、「高齢化社会」という言葉の定義に由来するという説。

「高齢化社会」とは、国連が”65歳以上の人口比率が7%を超えた社会”と定義したものです。

「高齢者社会」(読み方:”こうれいしゃしゃかい”)の定義(意味)
  • ”65歳以上の人口比率が7%を超えた社会”

日本以外の多くの国でも、「高齢者」と言えば”65歳以上”を指すのだとか。

主な社会保障制度の基準年齢も……

また、国の社会保障制度の基準年齢に由来するという説もあります。

例えば、現在(2017年)では65歳が一般的な支給開始年齢となった年金制度。

年金制度以外にも、介護保険で(原因に関わらず)サービスを受けることができる年齢など、65歳を大きな基準としている社会保障制度がいくつか存在します。

このため、行政機関の多くは”65歳以上”が「高齢者」(さらに65歳から74歳までを「前期高齢者」、75歳以上を「後期高齢者」)と区分しています。

「高齢者」の定義を引き上げようとする動きがある

ちなみに2017年1月、日本老年学会と日本老年医学会が、現在上記のように”65歳以上”の人を指している「高齢者」の定義を変えようと、新たな定義区分を提言しました。

日本老年学会と日本老年医学会が提言した定義区分
  • 「准高齢者」 65歳~74歳
  • 「高齢者」  75歳~89歳
  • 「超高齢者」 90歳以上

要するに「高齢者」の定義を、これまでの”65歳以上”から一気に”75歳以上”に引き上げようというわけです。

なんでも「 従来の定義による高齢者を、社会の支え手でありモチベーションを持った存在として捉え直し、将来予想される超高齢化社会を明るく活力あるものにするため」なのだとか。

「高齢者」の定義を引き上げようとする動きに対するネット上の反応

しかしネット上では、このような「高齢者」の定義を引き上げようとする動きに対し、「政府が縮小を続ける生産年齢人口を再定義するための布石ではないか 」や「社会保障費が歳出の3分の1を占めるまで膨らんでいる中で、社会保障制度が受けられる年齢、特に年金の支給開始年齢を70歳や75歳まで引き上げる口実に使おうとしているのではないか」などといった意見が相次ぎました。

ネット上では、どのような反応があったか見てみましょう。

「高齢者」の定義を引き上げようとする動きに対するネット上の反応
  • 屁理屈だ
  • 50歳以上が高齢者で60歳以上は超高齢者だよ
  • 55歳で退職して、残り20年間再雇用で乗り切るとか実際には無理
  • 労働は65歳が限界
  • 70歳過ぎまで、ある程度の健康な状態を保っていられる自信がない
  • こんなことをしていたら余計に誰も金を使わなくなる
  • 「死ぬまで働け」ってことかな
  • 俺は高齢者にもなれずに死んでいくのか……

確かに昔に比べ、現代のお年寄りの運動能力や認知機能は向上しているとは言うものの、「高齢者」の定義の引き上げが年金の支給開始年齢の引き上げにもつながりかねない、年金の支給開始まで働きつづけなければならないといった心配もあってか、みなさん、なんだか腑に落ちない様子ですね。

余談ですが、江戸時代は40歳で隠居が当たり前だったとか。なんだか複雑な気分になります。


いずれにせよ「高齢者」という言葉は、現状においては”65歳以上”と考えておけばよいようです。


以上、「高齢者」の定義(意味)についての説明でした。みなさんの参考になれば幸いです。

「高齢者」について深く知る参考リンク

※本記事は2017年2月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。


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