ビジネス系の記事やニュースで見聞きする機会も多い「ハードカレンシー」「キーカレンシー」「ソフトカレンシー」「ローカルカレンシー」という言葉。

なんだかややこしくて混乱してしまうのですが、ここでは、それぞれの言葉の意味の違いについて考えてみたいと思います。

「ハードカレンシー」「キーカレンシー」「ソフトカレンシー」「ローカルカレンシー」の意味の違いとは?
日本の円は何カレンシー?

まずは確認しておきたいカタカナ語「カレンシー」の意味

まず先に、それぞれの言葉に共通するカタカナ語「カレンシー」の意味の確認を確認しましょう。

カタカナ語「カレンシー」とは、英単語 currency のことで、”通貨”という意味があります。

currency は大学受験レベルに相当する英単語なので、ビジネスパーソンなら常識として意味を知っておきたいところです。

《英単語 currency の意味》

・”通貨”

そして、このカタカナ語「カレンシー」を用いた「ハードカレンシー」「キーカレンシー」「ソフトカレンシー」「ローカルカレンシー」という言葉が、ビジネス系の記事やニュースで登場します。

一番はじめに押さえたい「ハードカレンシー」の意味

これらの中で、一番はじめに意味を押さえたいのは、「ハードカレンシー(hard currency)」という言葉でしょう。

「hard (=”硬い”)ってどういうことよ?」と思わずツッコミたくなるのですが、hard とは金属、特に金を指します(《hard (=”硬い”) ⇒ 金属 ⇒ gold(=”金”)》と連想してください)。

古く金本位制が採用されていた時代、「ハードカレンシー」は、いつでも自由に万国共通の価値を持つ gold(=”金”)に交換可能な通貨のことを意味していました。

現在「ハードカレンシー」は、”国際的な信用や流動性が高く、他国通貨との交換が簡単にできる通貨”のことを意味します。また、原油や穀物など国際間の商取引きで決済に使われることが多いため、「国際決済通貨」とも呼ばれます(FXなどでは「メジャー通貨」と呼ばれることも)。

《「ハードカレンシー(hard currency)」の意味》

・”(金本位制の時代)いつでも自由に金に交換可能な通貨

・”国際的な信用や流動性が高く、他国通貨との交換が簡単にできる通貨”

 ⇒国際間の取引きで決済に使われることが多く、「国際決済通貨」とも呼ばれる

使える店舗の数が多く、人気があり、金券ショップに持っていくと高換金率で現金買い取りをしてもらえる商品券をイメージしてもよいかもしれません。

外貨準備・二国間通貨スワップと「ハードカレンシー」

このような理由もあり、世界中のほとんどの国には、国際間の貿易や金融取引の決済に必要となる「ハードカレンシー」を蓄えること(=外貨準備)が求められます。

また、近年話題となる二国間通貨スワップとは、万が一の場合に備えて国際決済通貨である「ハードカレンシー」を融通しあう約束と考えればよいでしょう。

「ハードカレンシー」の具体的な例

では、具体的にはどこの国の通貨が「ハードカレンシー」となるのでしょう。

一般的には、アメリカドル・EUユーロ・日本円・イギリスポンドが、「ハードカレンシー」であるとされています(これらの通貨の他にも、スイスフラン・カナダドル・中国元などを含めて「ハードカレンシー」だと定義するケースもあります)。

《「ハードカレンシー」の例》

・アメリカドル〈$〉

・EUユーロ〈€〉

・日本円〈¥〉

・イギリスポンド〈£〉

そう、私たち日本の通貨である円は「ハードカレンシー」なのです。

この「ハードカレンシー」という言葉は、ビジネス系の記事やニュースでよく登場するので、ぜひ覚えておきましょう。

「キーカレンシー」の意味とは?

続いては「キーカレンシー(key currency)」。

「キーカレンシー」は、”基軸通貨(読み方:きじくつうか)”と訳されます。

”基軸通貨”は、大学受験の世界史でも登場する言葉なので、聞いたことがある人も多いかもしれませんね。

「キーカレンシー」を、ものすごく簡単に表現すれば”通貨界の主役”のこと。

「ハードカレンシー」と混同しやすい言葉ですが、複数の通貨が「ハードカレンシー」と呼ばれるのに対して、”通貨界の主役”である「キーカレンシー」は、1通貨しか、その立場になれません。

現在、「キーカレンシー」と言えば、政治的にも経済的にも世界の指導的立場にあるアメリカのドルのことを意味します(古くは大英帝国として栄華を誇ったイギリスのポンドが、この役割を担っていました)。

《「キーカレンシー(key currency)」の意味》

・”基軸通貨(読み方:きじくつうか)”

・”通貨界の主役”

 ⇒古くはイギリスポンド、現在はアメリカドル

実際、国際間の貿易や金融取引の決済の多くが、アメリカドルで決済されています。



「ソフトカレンシー」の意味とは?

続いて「ソフトカレンシー(soft currency)」。

「ソフトカレンシー」は、「ハードカレンシー」と対で覚えると理解しやすい言葉です。

「ハードカレンシー」以外の通貨は、「ソフトカレンシー」であると考えて差し支えないでしょう。

すなわち、ほとんどの国の通貨は「ソフトカレンシー」なのです(FXなどでは「マイナー通貨」と呼ばれます)。

《「ソフトカレンシー(soft currency)」の意味》

・”国際的な信用や流動性が低く、他国通貨との交換が簡単にはできない通貨”

 ⇒外国為替市場で需要が少ない通貨(供給は多いこともある)

 ⇒国際間の取引きでは決済に使えないことが多い

「ソフトカレンシー」を商品券で例えると、使える店舗の数が少なく、金券ショップに持っていっても低換金率で買い叩かれてしまう商品券をイメージするとよいかもしれません。

「ローカルカレンシー」の意味とは?

最後は「ローカルカレンシー(local currency)」。

「ローカルカレンシー」を直訳すると、”現地通貨”という意味になります。

この「ローカルカレンシー」という言葉は、「ソフトカレンシー」とほぼ同義で用いられています。

《「ローカルカレンシー(local currency)」の意味》

・”現地通貨”

 ⇒「ソフトカレンシー」とほぼ同義で用いられている

まとめ

以上をまとめると、次のような図になります。

key

各々の言葉のイメージがつかめたでしょうか。


いずれにせよ、これらの言葉はビジネス系の記事やニュースで見聞きする機会も多い言葉なので、社会人として最低限の意味を知っておきたいところです。


以上、「ハードカレンシー」「キーカレンシー」「ソフトカレンシー」「ローカルカレンシー」の意味の違いについての説明でした。参考になれば幸いです。

《「ハードカレンシー」「キーカレンシー」「ソフトカレンシー」「ローカルカレンシー」について深く知る参考リンク》

国際通貨
(Wikipedia)

金本位制
(Wikipedia)

外貨準備
(Wikipedia)

日本の円はハードカレンシー(国際通貨)であると聞きます
(Yahoo! 知恵袋)

日韓スワップがないと具体的に何が困るのですか?
(Yahoo! 知恵袋)


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