「本社社屋の建設候補地は複数あるが、交通の便や取得可能な面積など、それぞれの候補地には『一長一短』があるため、今後、検討を重ねていかなければならない」......。
このように用いられる「一長一短」という四字熟語。
いったいどのような意味や使い方があるのかを確認したいと思います。
「一長一短」の読み方と意味とは?
まずは言葉の読み方と意味の確認からしましょう。
「一長一短」の読み方は”いっちょういったん”。
この言葉は、”【長】所もあれば【短】所もあること”という意味を持つ四字熟語です。
”メリットもあればデメリットもあること”、”良いところもあれば悪いところもあること”とも言えるでしょう。
- ”長所もあれば短所もある”
- ”メリットもあればデメリットもあること”
- ”良いところもあれば悪いところもあること”
「一長一短」はどのようなシチュエーションで用いられる?
「一長一短」という四字熟語は、特に複数のものを比較する際に用いられます。
例えばパソコン。
処理速度が速い、デザインが素晴らしい、耐久性に優れているといったパソコンは、それなりに値段も高くなってしまうもの。
一方、価格が安いパソコンは値段の安さが魅力ですが、それなりの(劣った)性能になってしまいます。
このような場合に、「それぞれ(性能面と価格面で)『一長一短』があるので、目的に応じて選べばよい」などと表現します。
「一長一短」の基本的な使い方
「一長一短」は、基本的には「(それぞれ / いずれも / どちらも)一長一短がある」などといった表現で用いられます。
- 「(それぞれ / いずれも / どちらも)一長一短がある」
「一長一短」を用いた具体的な文例
具体的な文例も見てみましょう。
- 天体を観察するための天体望遠鏡には、おおまかに分けて屈折式と反射式があるが、それぞれ「一長一短」がある。
- 空気清浄機には様々な種類があり、それぞれ「一長一短」があるので、使用目的に応じて選べばよい。
- この病気にはAという治療方法とBという治療方法が存在するが、効き方や副作用など、それぞれに「一長一短」があるため、一概にどちらがよいということは言えない。
- 住宅ローンの金利には、半年ごとに金利が変わる《変動型》、当初は固定で一定期間経過後はその時点の金利で固定か変動かを選べる《固定金利選択型》、借入時の金利が返済終了まで続く《固定型》があるが、いずれも「一長一短」がある。
- 本社社屋の建設候補地は複数あるが、交通の便や取得可能な面積など、それぞれの候補地には「一長一短」があるため、今後、検討を重ねていかなければならない。
- 事業化するにあたっては様々な営業手法が想定されるが、それぞれの営業手法には「一長一短」があるため、よく検討をしなければならない。
このように用いられます。
「一長一短」の同義語・類義語
「一長一短」に似た言葉としては、「長所と短所」や「メリットとデメリット」、「良いところと悪いところ」などを挙げることができるでしょう。
また、同じ意味を持つ四字熟語には「一利一害(読み方:いちりいちがい)」、「一得一失(読み方:いっとくいっしつ)」があります。
- 「長所と短所」
- 「メリットとデメリット」
- 「一利一害(読み方:いちりいちがい)」
- 「一得一失(読み方:いっとくいっしつ)」
いずれにせよ「一長一短」という言葉は、社会人の常識として意味を知っておきたい四字熟語です。
以上、「一長一短」の意味と使い方についての説明でした。みなさんの参考になれば幸いです。
※本記事は2017年1月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。