「いつも『塩対応』な『パイセン』がさっき優しくしてくれて、思わず『うれション』してしまったのれすwww」......。
このように twitter や掲示板などネット上で見聞きすることも多い「塩対応」「パイセン」「うれション」という謎の言葉たち。
いったいどのような意味があるのでしょうか?
「塩対応」の意味と使い方とは?
順番に見ていきましょう。まずは「塩対応」から。
「塩対応」とは、"つれない(冷たい)態度"を意味します。
「甘い」や「スイート」といった言葉には、"優しい"といった意味がありますが、《砂糖=甘い="優しい"》というイメージが、言葉遊びで《塩=甘くない="つれない(冷たい)態度"》となったようです。
元々は、アイドルのファンに対する態度に対して用いられていた言葉ですが、現在では広く一般的に人の態度に対して用いられています。
- "つれない(冷たい)態度"
文例にはどのようなものがあるでしょうか?
- 「ありえないぐらいの『塩対応』。」
⇒「ありえないぐらい"つれない(冷たい)態度"だった。」 - 「彼女が最近『塩対応』でマジ泣けてくる。」
⇒「彼女が最近"つれない(冷たい)態度"で本当に泣けてくる。」 - 「面接官が『塩対応』でウケるw」
⇒「面接官が"つれない(冷たい)態度"だったから落ちたかもしれない。」
このように用いられます。
また、「塩対応」の反意語には「神対応」といった言葉もあります。
「パイセン」の意味と使い方とは?
続いては「パイセン」。
「パイセン」とは"先輩"のこと。
テレビ業界などの業界人が、「六本木」のことを「ギロッポン」、「おしゃれ」のことを「シャレオツ」などと昔から言葉を逆さまにして表現してきたことはみなさんご存じのことでしょう(ちなみに、このような習慣をテレビ業界に広めたのは故・大橋巨泉氏なのだとか)。
「パイセン」は、漫才師の矢野・兵動の持ちネタのひとつ『パイセン語講座』からネット上に広まった言葉だとされています。
- "先輩"
文例は次のようになります。
- 「『パイセン』、あざす!」
⇒「"先輩"、ありがとうございます!」 - 「『パイセン』、超リスペクト!マジリスペクト!」
⇒「"先輩"、とても尊敬しています。本当に尊敬しているんです。」 - 「今日は『パイセン』と遊びに行きました。」
⇒「今日は"先輩"と遊びに行きました。」
ややお茶らけた言葉でもあり、この言葉を用いることで不快感を示す「パイセン」も中にはいるかもしれませんので、使用にはくれぐれも注意してください。
「うれション」の意味と使い方とは?
最後は「うれション」。
「うれション」の意味は、"我を忘れるぐらい喜ぶこと"です。
元々は犬を飼っている人たちの間で用いられていた造語で、飼い犬が喜び過ぎて興奮してしまい、思わずおもらししてしまうことを指して使われていたようです。
ネット上では、自分自身のこの上ない喜びの感情を表現する言葉として用いられています。
- "我を忘れるぐらい喜ぶこと"
文例も見てみましょう。
- 「思わず『うれション』。」
⇒「思わず"我を忘れるぐらい喜んで"しまった」 - 「欲しかったものをプレゼントでもらって『うれション』。」
⇒「欲しかったものをプレゼントでもらって"我を忘れるぐらい喜んだ"」
このように用いられます。
あまり上品ではありませんが、喜びの度合いを相手に伝える際には有効な言葉かもしれません。
冒頭の文の意味は?
と、ここで冒頭の文に戻ります。
冒頭の文には、どのような意味があるのでしょうか?
ここまでの説明をふまえた上で考えてみましょう。
・「いつも『塩対応』な『パイセン』がさっき優しくしてくれて、思わず『うれション』してしまったのれすwww」
↓・「いつも"つれない(冷たい)態度"な"先輩"がさっき優しくしてくれて、思わず"我を忘れるぐらい喜んで"しまいました。」
冒頭の文は、このような意味になるのです。
当然ながら、これらの言葉はネットスラングでありビジネスシーンでのメールや手紙では用いられません。
社会人の最低限の常識として、上司や取引先へのメールには決して使わないでくださいね!
以上、ネットスラング「塩対応」「パイセン」「うれション」の意味と使い方についての説明でした。参考になれば幸いです。
※本記事は2016年10月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。
▶ネットで見つけた謎の言葉「凡庸性」の意味とは?
▶ビジネスパーソンの必須語!?「mtg」「prj」「mgr」の意味とは?
▶就活生は使ってはいけない!?「リスペクト」の意味とは?