「霹靂」="雷(が大きな音で鳴ること)"
「A社からの提携の誘いは、わが社にとって『青天の霹靂』であった」.「今回の大阪支店長への異動は、私にとってまさに『青天の霹靂』の出来事であった」.....。
このようにビジネス系の記事やビジネスシーンでもよく用いられる「青天の霹靂」という言葉。
いったいどのような意味や使い方があるのでしょうか?
「青天の霹靂」の読み方と意味とは?
「青天の霹靂」の読み方は、"せいてん(の)へきれき"。
南宋の詩人・陸游(りくゆう)の詩に由来する言葉です。
「青天」とは"青空"のこと(似た言葉には「蒼天(読み方:"そうてん")」があります)で、「霹靂」とは"雷(が大きな音で鳴ること)"を意味します。
- 「青天」="青空"
- 「霹靂」="雷(が大きな音で鳴ること)"
というわけで「青天の霹靂」には、本来、"青空に突然雷鳴が轟(とどろ)くこと"という意味があるのですが、一般的には"人を驚かせるような突然の出来事(や事件)"などを指す際に用いられます。
- "青空に突然雷鳴が轟(とどろ)くこと"
- "人を驚かせるような突然の出来事(や事件)"
余談ですが、ドラマや映画でも、突然雷が鳴り響き、その後突発的な出来事(や事件)が起きていく……というような場面転換の手法がありますね。
「晴天の霹靂」は誤用なので注意
まれに「【青】天の霹靂」を「【晴】天の霹靂」と表現する人がいます。
確かに意味的な部分を考えると、「【青】天」を「【晴】天」としたいところなのですが、「【晴】天の霹靂」は誤用表現になるので注意しましょう。
もし間違えて覚えている人がいるならば、あなたが大事なシチュエーションで恥をかかないよう、この機会にぜひ「【青】天の霹靂」で覚えてください。
「青天の霹靂」の基本的な使い方(文例)
具体的な文例についても見てみましょう。
- 今回の大震災は「青天の霹靂」であった。
(ネガティブな意味) - A社からの提携の誘いは、わが社にとって「青天の霹靂」であった。
(ポジティブな意味) - 今回の大阪支店長への異動は、私にとってまさに「青天の霹靂」の出来事であった。
(ポジティブな意味) - 脇役として生きていくことを決めていた私にとって、今回の主役のオファーは「青天の霹靂」のようなものだ。
(ポジティブな意味)
このように「青天の霹靂」は、突然の出来事(や事件)に驚いた様子を表す際に用いられる言葉です。
出来事や事件の内容は、ポジティブなものネガティブなもの、どちらにも用いられています。
「青天の霹靂」の同義語・類義語
「青天の霹靂」に似た表現には「突然の出来事(や事件)に驚く」や「突然の出来事(や事件)にびっくりする」、「予想外の出来事」、「寝耳に水」などといった言葉があります。
- 「突然の出来事(や事件)に驚く」
- 「突然の出来事(や事件)にびっくりする」
- 「予想外の出来事」
- 「寝耳に水」
ビジネスパーソンとしては、スピーチやコメントを求められた際に単に「驚いた」「びっくりした」と表現するよりも、「青天の霹靂」という言葉を用いたほうが知的な感じがしますね。
いずれにせよ、「青天の霹靂」という言葉はビジネスシーンでもよく用いられる言葉なので、社会人の常識として意味を知っておきたいところです。
また、くれぐれも「【晴】天の霹靂」と表現しないよう注意してください。
以上、「青天の霹靂」の意味と使い方についての説明でした。参考になれば幸いです。
※本記事は2016年9月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。