「企業間の取引では、請求書などの『証憑』書類が発行されるのが一般的である」「我が社では、各種『証憑』書類は本社経理部が一括で保存・管理している」......。
このようにビジネスシーンでよく用いられる「証憑」という言葉は、新入社員が社会人になって初めて聞いて戸惑うことが多い言葉のひとつではないでしょうか。
この「証憑」という言葉には、いったいどのような意味があるのでしょうか?
「証憑」の読み方と意味とは?
まずは読み方と意味の確認をしましょう。
「証憑」の読み方は"しょうひょう"。
「証憑」という言葉には、"事実を証明するための証拠"という意味があります。
- "事実を証明するための証拠"
「証」の字から「証明」、「証拠」とイメージしてもよいでしょう。
ビジネスシーンでは「証憑書類」という言葉が用いられる
ビジネスシーンでは、特に「証憑書類」という言葉が用いられます。
「証憑書類」とは、"税務上必要となる、商取引に関連した書類"のことで、簡単に言えば、"お金の動きを証明するための書類"のこと。
- "税務上必要となる、商取引に関連した書類"
- "お金の動きを証明するための書類"
"税務上必要となる"という点がポイントです。
「証憑書類」の例
具体的には、以下のような"税務上必要となる、商取引に関連した書類"が「証憑書類」となります。
- 領収書
- 契約書
- 見積書
- 注文書
- 納品書
- 送り状
税務上、全ての企業には「証憑書類」の一定期間の保存義務が生じるため、企業はこれらの書類をファイリングして保管をするのが普通です。
また「証憑書類」は、税務上以外でも相手企業と商取引を行った証拠として重要な書類となります。
ですから、上司や先輩社員から「『証憑』書類のファイリング忘れないでね~」と言われたら、領収書や契約書を忘れずにきちんとファイリングしておきましょう。
決して「もういらないから捨てちゃえ」と、勝手な自己判断でゴミ箱に捨てないようにしてくださいね。
「証憑」の基本的な使い方(文例)
「証憑」を用いた具体的な文例についても見てみましょう。
- 企業間の取引では、請求書などの「証憑」書類が発行されるのが一般的である。
- 我が社では、各種「証憑」書類は本社経理部が一括で保存・管理している。
- 「証憑」書類の保管には、保存するためのスペースが必要であり、またファイリングする手間も意外とかかる。
- 2015年9月に e-文書法(電子帳簿保存法)スキャナ保存制度の要件改正により、領収書・請求書等、紙の「証憑」書類を電子化して保存することが可能になった。
このように用いられます。
いずれにせよ、「証憑」という言葉はビジネスシーンでもよく用いられる言葉なので、特に新入社員は社会人の常識として意味を知っておきたいところです。
以上、「証憑」の意味についての説明でした。参考になれば幸いです。
※本記事は2016年9月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。