「解放」と「開放」の使い分けは難しくない!
「長かったテスト期間が終わり"かいほう"感に浸る」「ダムの内部を特別に一般"かいほう"する」......。
これらのケースにおいては、「解放」と「開放」、いずれの漢字を使えばよいのでしょうか?
知っているようで、意外とあやふやなことも多い"かいほう"の区別ですが、社会人たるもの一般常識として知っておきたいところ。
ここでは、それぞれの言葉の意味と使い方の違いについて考えてみたいと思います。
「解放」の意味とは?
まずは「解放」の意味から。
「解放」の意味は、"束縛されたり制限された状況から自由になること"です。
ちなみに「解き放つ」という言葉もありますね。
- "束縛されたり制限された状況から自由になること"
物理的であれ精神的であれ、何らかの"束縛されたり制限された状況"がまずあり、"その状況から自由になる"ときには、「解放」を用います。
「解放」のポイントは、"束縛されたり制限された状況"です。
「解放」の使い方(文例)
「解放」を用いた、具体的な文例を確認しましょう。
文例では、"束縛されたり制限された状況"から「解放」される様子を思い浮かべてみてください。
- 拘束されていた人質が「解放」された。
- リンカーンは黒人を奴隷制度から「解放」しようと努力した。
- プレッシャーから「解放」される。
- 長かったテスト期間が終わり「解放」感に浸る。
このように「解放」という言葉が使われます。
「解放」されると、なんだか「ホッ」とする感じがしますね。
「開放」の意味とは?
一方、「開放」の意味はどうでしょうか。
「開放」の意味は"窓や門をあけること"。ちなみに「開」の字に送り仮名をふると「開ける」になります。
- "窓や門をあけること"
英単語 open の意味に近いとも言えるでしょう。
「開放」の使い方(文例)
「開放」の具体的な文例も見てみましょう。
- 寝室の窓を「開放」する。
- ダムの内部を特別に一般「開放」する。
- 普段見られない地下トンネルの「開放」イベント。
- 市長が住民と直接対話をするために市長室を「開放」した。
文例にもあるように、公共団体などが普段見られない場所を市民に公開するような場合には「開放」を用います。
また、「門戸開放」という言葉もありますね。
高校入試や大学入試でも出題される「解放」と「開放」
「解放」と「開放」の区別は、高校入試や大学入試などでも出題される大切な内容です。
これら「「解放」と「開放」の区別があやふやな社会人は、あなたが大事なシチュエーションで恥をかかないよう、この機会にぜひ覚えてくださいね。
以上、「解放」と「開放」の意味と使い方の違いについての説明でした。参考になれば幸いです。
※本記事は2016年8月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。
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