相手を”からかうこと”
「A社長は、独裁者のようだと周囲から『揶揄』されている」「新聞記者は、ネットの世界をおままごとの世界だと『揶揄』した」......。
このようにニュース記事など様々なシチュエーションで見聞きする「揶揄」という言葉。いったいどのような意味を持つ言葉なのでしょうか?
「揶揄」の読み方と意味とは?
まずは読み方と意味の確認から。
「揶揄」の読み方は、”やゆ”。読み方が難しい言葉なので気をつけてください。
この熟語に用いられている「揶」と「揄」、いずれの漢字にも”からかう”という字義があります。つまり「揶揄」の意味は、”からかうこと”となるわけです。
「嫌味」や「皮肉」とほぼ同じ意味を持つ言葉だと言ってもよいでしょう。
- ”からかうこと”
※「嫌味」や「皮肉」とほぼ同じ意味を持つ
「揶揄」の一例
例を挙げて考えてみましょう。
例えば朝寝坊をして会社の出勤時間に間に合わなかった新入社員のA君。会社に出勤すると、上司がニコニコしながら「お、A君、重役出勤でいいねぇ~」と皮肉を言ってきました。
このように、相手をからかうことが「揶揄」となるのです。
基本的な使い方
続いて基本的な使い方(基本パターン)を考えてみましょう。
基本的には、「揶揄する」「揶揄される」といった形で用いられます。
- 揶揄する(される)
具体的な文例
具体的な文例も見てみましょう。
- 決して相手の身体的特徴を「揶揄」してはならない。
⇒ 身体の特徴をからかってはいけない - A社長は、独裁者のようだと周囲から「揶揄」されている。
⇒ 独善的な態度をからかわれている - 新聞記者は、ネットの世界をおままごとの世界だと「揶揄」した。
⇒ ネットの世界に対し皮肉を言っている - B氏の新作小説は、現代社会を「揶揄」した内容となっている。
⇒ 現代社会に対し皮肉を言っている
このように用いられます。言葉が持つイメージを理解できたでしょうか。
多くの場合、「からかう」や「嫌味」、「皮肉」に言い換えることができます。
同義語・類義語
同義語・類義語についても考えてみましょう。
「揶揄」に似た言葉には、先ほども挙げた「からかうこと」や「嫌味」に「皮肉」、それから「馬鹿にすること」、「非難」、「風刺」などといった言葉があります。
- 「からかうこと」
- 「嫌味」
- 「皮肉」
- 「馬鹿にすること」
- 「非難」
- 「風刺」
いずれにせよ、この言葉はニュース記事などでよく用いられる言葉なので、社会人の常識として意味を知っておきたいところです。社会人としては、周囲から「揶揄」されないよう気をつけたいものですね。
以上、「揶揄」の意味と使い方についての説明でした。ビジネスパーソンのみなさんの参考になれば幸いです。
※本記事は2016年8月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。