「助かります」という言葉は感謝を示す何気ない表現ですが、この言葉を一言添えるだけで、職場でのコミュニケーションが円滑になる可能性があります。

職場のコミュニケーションを円滑にする魔法の言葉「助かります」を使ってみよう

「助かります」が口癖の営業マンの話

以前、こんな話を聞いたことがあります。

ある企業の営業部に転職してきた若手社員の口癖が「助かります」でした。

上司が有給休暇の日程調整をする、同僚が書類の作成を手伝う、女性事務員がコピーをとってくる......。その度に彼は必ず「ありがとうございます、助かります」と笑顔で言うのだとか。

そして彼から「助かります」と感謝された人は、なんだか自分がよいことをした気分になり、進んで彼の手伝いをしたくなるのです。

さらには営業部の社員の多くが「助かります」を使うようになり、自然と職場の雰囲気が明るくなっていったそうです。



「助かります」をよく使う中小企業の社長

もう一つ例を挙げましょう。

飲食店を複数経営している、ある中小企業の社長も「助かります」をよく使います。

例えば、店長やマネージャーから各店舗の売上報告を電話で受けると、最後に必ず「ありがとう、助かります」と言って電話を切るのです。

彼は意識的に「助かります」を使っていると言います。

彼曰く、「『ありがとう』だけではなく『助かります』を一言付け加えると不思議と従業員の士気が上がる」のだとか。

人は感謝されるとうれしい生物

人は感謝されるとうれしい生物であると言われます。

職場においても、上司や同僚から感謝されることで仕事のやりがいが生まれてきます。しかし、残念ながら感謝の心が欠けている殺伐とした職場があるのも事実です。

そんな中で同僚や上司、あるいは取引先から、(リップサービスかもしれないとはわかっていても)「助かります」という言葉をかけられれば、うれしくなったり仕事のやりがいが増したりするのではないでしょうか。

もちろん「ありがとうございます」だけでも、相手に対し感謝の気持ちを十分に表すことができるでしょう。しかし、そこに「助かります」という表現を一言添えることは、意外と効果のあることかもしれません。

特に上司など上の立場になる人こそ、積極的に「助かります」という言葉を使いたいものです。

取引先に対しても活用できる「助かります」の一言

取引先との会話や手紙・メールなどにおいても「助かります」は活躍します。

ただし「助かります」は、ややカジュアルな表現であるため、硬い表現が求められる相手との会話や手紙・メールでは使わないほうが無難です。

敬語表現で相手の助力に対して感謝の気持ちを表したい場合には、相手の助力の内容とそれによりどのような結果に至ったかを記述したうえで、「(~していただき)ありがたく存じます」や「(~していただき)痛み入ります」と書くとよいでしょう。

「助かります」と同様に、あなたの感謝の気持ちが相手に伝わることでしょう。


以上、参考になれば幸いです。

「助かります」について深く知る参考リンク

※本記事は2016年4月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。


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